ヴィヨンの妻
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あとで描く 「さっちゃん」は奇妙なまでにケロッとしていて、怖い https://www.toyo.ac.jp/uploaded/attachment/8349.pdf ・ヴィヨンが背景になっている ...

文学論
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「文学辞典」みたいな感じだった p18. 「余は少時好んで漢籍を学びたり。これを学ぶ事短かきにも関らず、文学はかくの如き者なりとの定義を漠然と冥々裏に左国史漢より得たり。ひそかに思ふに英文学もまたかくの如きものなるべし、かくの如きものならば生涯を挙げてこれを学ぶもあながちに悔ゆることなかるべしと。余が単身流行せぎる英文学科に入り ...

「漱石を読み直す」
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漱石を漱石の個人史を元に読み直す本 → 姓名に収斂するまとめ方が多かった → 皮肉にも「金之助」という名前であった彼は、「塩原家」と「夏目家」の間を商品のように往還した、だとか、漱石をカール・マルクスと紐付けてみたりだとか、籍のゆらぎを「双籍」と読んでみたり、漱石は徴兵を忌避するために北海道に「送籍」した、だとか。 個人的には、 ...

「寡黙な死骸 みだらな弔い」
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「洋菓子屋の午後」 → 廃冷蔵庫の中で窒息死した息子の過去を、ケーキ屋さんの中で回想するお話。 → 「空間性」が物語の焦点となっている。 → 悲哀な空間であるケーキ屋と、誇らしげに輝く完成された公園。回転ドアによって世界は完全に独立な二つに引き裂かれている。息子の入った冷蔵庫と、泣き崩れた店員のいるキッチンにも空間のモチーフが使わ ...

「村上さんのところ」
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p25-26 質問「私はあまり怒ることがありません。友達に裏切られたり、恋人に浮気されたりしても怒れませんでした。昔から問題に巻き込まれやすく、仲裁に入らざるを得ないこともよくあるのですが、常に客観的に考えようとしてしまいます。こんな状況にななった場合、普通なら怒るのだろうとは思うのですが、怒ってもしょうがないか、と考えてしまいま ...

もものかんづめ
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#読書録 「メルヘン翁」という話がおもしろかった 「祖父が死んだのは私が高二のときである。祖父は全くろくでもないジジィであった。」 「そんな祖父のXデーは、5月の爽やかな土曜の夜に突然訪れた」 「ジイさんが死んだよ、と私が行った途端、姉はバッタのように飛び起きた。「うそっ」と言いつつ、その目は期待と興奮で光り輝いていた。」 考: ...

「批評理論と社会理論 1: アイステーシス」
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第六章「自己表現と<癒し> ー <臨生>芸術への試論」(荒井裕樹) が面白かった → 安彦講平が精神科を中心に営む造形教室に通う「実月」という女性の絵・詩について 実月 → p127. 「学校にも通えず、働いてもいない自分が、「このまま社会や周りの人々から取り残されてしまうのではないか」という強い不安を抱えており、何かを ...

「芸術起業論」
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メモ: この本は読みにくかった。文章は平易で一つひとつの論理は明確なのに、本全体で見たときの論理の流れは矛盾をはらむような危うさをもっており、真意を掴むのが難しい。これは、私の個人的な解釈を踏まえた書評である。個人的にはこれは **「芸術作品の受容構造と、そこから導き出される芸術の本質」**に関する本なんだと思う。 p24-25. なぜ、 ...

「隠喩・象徴とテクスト解釈」
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・ソシュール → 言語記号は記号内容と記号表現というに側面の間に存する関係という観点から把握される → よって、言語は「現実に対して閉じた構造を持つ体系」であるとした。 → しかしその場合「象徴」や「隠喩」など、「前言語的領域」に対する考察は抜け落ちてしまうのではないか ・オグデンとリチャーズ「意味の意味」 → ソシュールの論理を修正し ...


ゲンロン戦記
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#読書録 p32. 「会社の本体はむしろ事務にあります。研究成果でも作品でもなんでもいいですが、「商品」は事務がしっかりしないと生み出せません。研究者やクリエイターだけが重要で事務はしょせん補助だというような発想は、結果的に停滞しっぺ返しを食らうことになります。」 p32-33. 「もっとも重要なのは、「なにか新しいことを実現するためには、一見 ...

「文学をいかに語るか」
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#読書録 ・大浦康介 → 「大まかな分類ながら、いわゆる解釈(エクセゲーシス)を基本とする批評(クリティック)と文学の形式を扱う詩学(ポエティック)というジェラール・ジュネットの区別を援用し、後者をやはりジュネットにならって、文学理論と同一視したい」 → ただし、ポエティックは<意味>を排除しない。 → 「文学が意味生産 ...

「科学者 池田菊苗」漱石・旨味・ドイツ
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・特に後編は非常に面白かった ・池田は語学に天賦の才があった → 英語もドイツ語も堪能であったらしい ・「オストワルド法」で有名なオストワルド研究室に一年半留学 → 師であるオストワルドの影響がある → 日本は化学的に遅れていた一方、ドイツでは化学の応用による工学の向上が目まぐるしかった → 硫酸製造の新方法の開発に従事していたオストワル ...

UNIXという考え方
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#読書録 p1. 「UNIXの創始者たちは、ある極端なコンセプトから始めた。ユーザーははじめからコンピュータを使えるとみなしたのだ。UNIXはユーザーが何をしているかをわかっているという前提に立っている。他のOS設計者が、初心者から専門家まで幅広いユーザーを受け入れようとして苦労しているとき、UNIXの設計者たちは、何をしてい ...