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修士生活を振り返る(早期修了 / 学振 / CVPR / 未踏)

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修士課程での主要な活動

  • 修士課程での主要な活動 (2023/04/01 〜 2024/09/05)
    • 早期卒業(飛び級)
      • 1.5年で修士を卒業し,9月から博士課程へ
    • 論文
      • 主著 CVPR 2024, CoNLL23 採択 (上位3.6%のCVPR Highlightへ選ばれる)
      • 共著 CVPR WS 2023, IEEE/RSJ IROS 2023, ACCV 2024 採択
      • 国内論文 8本
    • グラント関連
      • 2025年度 JSPS 日本学術振興会特別研究員(DC1)採用
      • 2024年度 JST BOOST 採用
      • 未踏 2024 採択 (落合陽一PM)
      • 2023年〜2024年度 修士学費全額免除
    • コンペ・職歴?
      • Preferred Networks 研究インターン (2ヶ月)
      • Preferred Networks パートタイム・エンジニア (M1 1月 〜 現在まで)
      • CVPR 2023 WS DialFREAD Challenge優勝
    • その他
      • 米国国連大使へ研究のプレゼンテーションを行う
      • SONY様のYouTubeチャンネルへ動画を寄稿

本記事について


時系列ごとに深堀り

M1前期 (4月 ~ 9月)

  • 研究テーマを決めるために論文を大量に読み,そのうち40本をスライドへ厳選した「40本サーベイ」を行い,研究テーマを3つ作成
  • 修士課程の学費全額免除が決定 (288万円)
    • 慶應程度だと,学部時点での業績は国際論文 x 2, 国内会議 x2 で学内競争には勝つ
    • GPAは3.0を超えていたらそこまで足を引っ張らないみたい
  • たまたまAppleと共同で研究できることになったので,修士研究が2つになり困る
    • 途中からAppleとの研究を優先.残りはM2でやることに
  • 英国から帰郷したB4のメンターとなり,彼と共にミニ卒論を行う
    • 学部時代に機械学習モデルの評価の研究をしていたので,彼のミニ卒論は評価がテーマに
  • 修士研究を進めながら,CVPR WSのDialFRAD Challengeに参加
    • なぜか優勝できたので,論文がCVPR WS 2023に採択
  • インターンに向けて,大量にインターンへ応募
    • たまたまPreferred Networksさんのインターンに受かったので,PFNで2ヶ月間研究を行う
    • 仕事やプロジェクトにおいて大事なのは,①圧倒的難易度のタスクに取り組むとともに,②周りに「つよつよ」が居て,③自他ともに「圧倒的成長のできる場」であると痛感した(*)
  • インターンは18時に終わるので,18時以降は自分の研究を行う
    • 修士研究で良い結果が出たので,CVPRへsubmitすることを8/25に決意
  • 無事インターン終了後,本格的にCVPR paperを書く
    • 福岡に住んでいた彼女と大喧嘩し,1週間弾丸で福岡へと戻る.筆が1週間も止まる
    • 運良くCVPRの〆切が一週間伸びて,ホッとした思い出
  • CoNLLの採択通知が来たので,CoNLLに向けて準備

M1後期 (9月 ~ 3月)

  • CVPR paperを書き上げ,論文をsubmit
    • インターンやってたので,マジでギリギリだった
  • 研究が落ち着いたので,友人とドローンの話を未踏へ出すことを考え始める
    • 最初は未踏にあまり興味はなかった(25歳未満なので修士が出すものではないと思っていた)
    • 調べてると未踏意外とイイじゃん!って感じになり,出して良いかもマインドに.
    • 過去PJを分析したところ,十分勝機があると分かったので,未踏への応募を決意
  • 未踏のテーマを考え始める
  • B4のミニ卒論を完成させて,国内学会へ提出
    • 成果が出てホッとした気持ち
  • 未踏について考えているところに,CVPRの査読結果が返却される
    • WA / B / B だった.頑張ってrebuttalを行い,無事response提出
  • CoNLLのポスターを完成させ,シンガポール(EMNLP / CoNLL)へ出張
    • EMNLPで色々とお勉強.大変学びになった
  • CoNLL帰ってきたくらいに,PFNさんを含む数社から新卒内定通知を頂く
    • この時までは,そのままPFNへ就職するつもりだった(CVPRに採択されると思っていなかったので)
  • 朝起きたら,CVPRへ採択されたことを知る
    • 午後発表だと思ってたら,午前だった.不意打ち
      • 結果はWA / WA / B だった
    • この時点で,D進がチラつく.PFNには行きたかったので,PFNでの社Dを目指す
      • PFNおよびPIからの許可は頂いていた
      • この時までは,社D志望だった(XYZを聞くまでは…)
  • 神戸での自然言語処理学会に参加
    • 大変勉強になりました.
  • 学会後,夜中にホテルで未踏の応募資料を作成し,未踏IT'24へ応募資料を提出
    • 本当は過去プロジェクトの資料があれば,もっと書きやすかったのだと思う.
    • 我々はアテが無かったので(落ちたら恥ずかしいのでSNSでも相談できず),少し苦戦
    • 我ながら資料作成はよくやり切った
  • PFNで週2勤務.業務を行う
    • 色々やった.楽しかった.まだ続けてる.
    • インターンで感じた(*)を実際の業務で,より体感した
  • B4の卒論のメンターをやる.某国際学会へ提出
    • 一緒に書き上げたので,達成感があった.

M2全体 (4月 ~ 9月)

  • 主著がCVPR Highlightに選ばれたと通知が来る
    • 当時はHighlightの価値があまり良く分かっていなかったので,へーって感じ
  • 未踏の一次審査に通り,二次審査を受ける
    • 10日後にアキバで二次審査があるから来てねとメールが来た.
    • 10日でプレゼン資料作るのか〜と思いながら,時間の無さに焦りつつ資料作りに専念.
    • 資料が完成したのが面接当日から数日前.
      • 資料が出来上がってからは,10回ほどプレゼン練習をした
  • なんか未踏に採択される
  • シアトルでCVPR 2024へ参加
    • 勉強になりました.ついでにワシントン大も訪問した.
  • 三田キャンパスで,米国国連大使へ研究をプレゼン
    • 研究のデモを行い,内容をプレゼンしてと言われたが,誰が来るのかは警備の都合上,当日まで知らなかった
    • 不思議と緊張はしなかったが,英語力の無さを痛感した
  • 早期修了(飛び級)ができると分かったので,修論を書き終える
    • CVPRの内容を元に修論を書いたけれども,中々大変だった.
  • 5月頃にXYZの話を聞く
    • こんな絶好の機会はないのだから,社Dではなく正式にD進しようと決意
      • 諸々の調整を行い,就職辞退の連絡を入れる
  • 5月頃に「あれ,正式D進なら学振書くべきじゃね?」となり,学振申請書を書く
    • 学振の学内提出が5/22だったので,この時点で2週間程度しか無く,エグい焦りを感じる
    • 頑張って2週間で学振申請書を書いた.GWは当然のように霧散(3年分の研究テーマを考えるのムズすぎるよね)
  • 学振とは別にJST BOOSTへ応募する
    • これまた大変で,面接があるので資料を作る必要があったりする一方,DC1の書類を書いたりしていて,とにかく時間が無かった
  • なんか JST BOOSTに採用される
    • これで安心してD進できると安堵.
  • MIRU(画像の認識・理解シンポジウム)に参加する
    • MIRUは初めてだったので,色々と勉強になった
  • なんか学振DC1に採用される
    • 案外2週間で書いた書類でも通るんだと喫驚.
    • 私の審査書面セットでは48人中6人が採用だった
      • 6/48 = 0.125なので採用率は約13%だが,こんな採択率で博士課程を支援できると国は思っているのだろうか.素直に疑問.
  • なんか早期修了する.9月から博士課程へ
    • 同期は新卒 N 年目なのだから,博士課程はちゃんとコアタイムを自分で設けて生活していきたい.

博士課程へと進学した現在

$$\def\bm#1{{\boldsymbol #1}}$$

$$\begin{align}
\bm{t} := \{t_w,t_l,t_s,\epsilon\} \\ t_w + t_l + t_s + \epsilon = T
\end{align}$$

$$\begin{align}
\text{maximize} H(\mathrm{me},\bm{t}) \approx &\text{maximize} {H_w(t_w) \times H_l (t_l) \times f(t_s)} \\
\approx \min \sum_{i} {(sim(\mathrm{me}, o_i) \times cost_i)} \times &\max \sum_{j} {(sim(\mathrm{me}, o^\mathrm{norm}_j) \times cost_j)} \times f(t_s)
\end{align}$$

最後に

これら全ては周囲から賜った多大なるご援助とご支援によるものです.ご援助頂いた教授・先輩・同期・後輩・研究室メンバー・友人ら・Appleの皆様・PFNの皆様・ReFruitsの皆様,全ての方に感謝致します.特に,korekataくんや,shibataくん,aritaくん,そしてsonohataさんには大変なご支援を賜り,心より感謝申し上げます.

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YuWd (Yuiga Wada)
著者
YuWd (Yuiga Wada)
機械学習・競プロ・iOS・Web